相続税申告の体験談4~私には姉がいるの!?~

実際に相続税申告を経験された方の体験談を紹介させていただきます。

今回の体験者は、お父様の死後、相続税申告のために税理士に戸籍謄本を提出した際に、自分に異母兄弟がいることを初めて知りました。

異母兄弟であっても父親の実子であるため「相続人」となります。

遺産相続は、どのようにまとまったのでしょうか。

「相続人」の想いを感じながら、ご自身の相続税対策への参考にしていただければと思います。

ぜひご一読ください。

母の死と父の死

私の両親は若いころからとても仲が良く、年を取りお互いに年金生活になってからも2人でよく旅行へ行ったりと、近所でも有名なおしどり夫婦でした。私にとっても、自分の両親は夫婦としての理想像でした。

そんな両親ですが今から10年ほど前、母は乳がんを患い約1年間の闘病の末79歳で亡くなりました。

母が亡くなってからは、父はろうそくの火が消えたかのように、どんどん元気がなくなり年老いていきました。認知症の症状が始まり、母が亡くなってから1年後には、子どもである私や兄のことすら誰かわからないようになってしまいました。

そんな状況が続き、母の死から3年後父も追いかけるように亡くなりました。

葬儀、そして税理士への依頼

父がなくなってからしばらくは葬儀などでバタバタした日が続きました。葬儀後の食事の際などには、兄と相続の話も少しは出たのですが、落ち着いてから話をしようということになりました。

そして父の49日法要が終わった頃、改めて兄と相続について話し合いました。といっても、2人とも財産の半分ずつを取得することですぐに話はつきました。財産もほとんどが現金と預金でしたので、分けることも容易だろうということでした。

また、インターネットで調べたところ、財産の金額的に相続税の申告が必要ということが分かっていましたので、インターネットで相続税を専門としている税理士を検索して初回面談を迎えました。

戸籍謄本でまさかの事実が判明

税理士と面談後、まず取り掛かったのが資料の収集です。税理士から要求されたのは、父の戸籍謄本や固定資産税の課税明細書、その他各預金口座の残高証明や通帳でした。

固定資産税の課税明細書と預金口座の通帳については自宅に保管していたため、すぐに提出することができました。しかし、銀行の残高証明と戸籍謄本については、銀行の数が多かったり、父の本籍地が遠く離れた故郷のままだったこともあり、1か月ほどかかってしまいました。

そうして税理士から依頼された資料を提出し3日後、税理士から私と兄に大事な報告があると連絡がありました。資料の提出の際に、次の連絡は2か月後くらいになると言われていた為、こんなにも早い連絡に驚くとともに、なにかあったのかと不安になりました。

税理士と私たち兄弟が会ったのは、その次の週末でした。そこで、税理士さんから思いもよらぬことを聞かされたのです。

「お父様は過去に離婚されており、その前妻との間に一人のお子さんがいらっしゃいます。その方も今回の相続の相続人となります。」

私も兄も、突然のことに税理士の言っている意味が理解できませんでした。

姉との初対面

父も母もいつかは伝えようと思っていたのでしょうか、それとも相続に関係するとは思いもせずに、私たち兄弟の為に一生隠し通そうとしていたのでしょうか。今となってはわかりません。

しかし、実際に私たちにもう一人の「兄弟」がいる以上、その方も同じだけ父から相続を受ける権利があるようです。とにかく、その方に会う必要がありました。

どんな方法を使ったのかはよくわかりませんが、税理士が司法書士に依頼して、その方の住所を調べてもらいました。

ただ、電話番号はわからないため、私と兄は直接訪問することとなりました。

当日、私も兄もとても緊張してインターフォンを押しましたが、出てきた私の新しく見つかった「姉」は、とても気さくな方でした。一気に緊張が解けました。

そして姉は、相続については一切権利を主張するつもりはないとのことでした。

しかし、父と母がどう思っていたのかわかりません。もしかしたら姉に少しは残してあげたいと思っていたのかもしれません。結局、兄と話し合い遺留分と言われる最低限の財産は姉に分配することにしました。

今、相続を振り返ると

父の死から7年ほど経ちましたが、今では姉の家族とバーベキューをしたりと仲良くさせてもらっています。

私の場合は、新たに登場した相続人(姉)が権利を主張しなかったことで円満に解決しましたが、もし姉が権利を強く主張していたら争うことになっていたのかもしれません。

今振り返ると、姉がいるという事を聞いた時の気持ちはやはり忘れられません。また、父と母が私たち兄弟に一切姉の存在を伝えなかった理由もわからず、複雑な気持ちです。

財産を残してくれた両親に感謝しつつも、相続で財産だけを引き継ぐのではなく、両親の想いもできれば一緒に引き継ぎたかったです。

考察~体験談から相続税対策を考える~

いかがでしたでしょうか。
自分には異母兄弟がいると聞かされた体験者の衝撃、初めて姉に会いに行く時の緊張は想像を超えるものでしょう。

この体験談からは、少なくとも以下のことが言えます。

  • 相続税の申告を税理士に依頼したことが良かった
  • 家族皆が元気なうちから、家族で相続について話をするべきだった
  • 被相続人は「エンディングノート」や「遺言書」で家族に想いを伝えるべきだった

今回のケースでは、遺産のほとんどが現金と預金とシンプルであったため、税理士の力を借りずに相続税申告をすることも可能ではあったと考えられます。

しかし、もし税理士に依頼していなかったら自分の異母兄弟である「姉」の存在に気付いたでしょうか?

戸籍謄本は素人には読みにくく、そもそも「姉」がいることなど全く想定していない状況では、おそらく気がつかなかったと予想できます。

税理士に依頼したことで、「姉」の存在に気付き正しい相続税申告をすることができました。

では、相続税対策という点からみるとどうでしょうか?

⇒今回はたまたま相続争いに発展しなかっただけです。

両親は元気なうちから税理士に相談し、エンディングノートや遺言書を残すべきでした。また、家族皆が元気なうちから税理士も交えて相続の話をしておくべきだったでしょう。

相続対策いうと「節税」という言葉が思い浮かぶかもしれませんが、「家族が円満に気持ち良く相続できるように準備すること」は、節税以上に重要な相続対策なのです。

現時点で、何ら対策を実施されていない方は、まず「家族で相続の話をする」ということから始めることが大切です。

このサイトは「相続や税金について詳しくない方が、相続税対策のスタートを切れるように」という目標を持って作成しています。

皆さまにとって少しでもお役に立てれば幸いです。

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